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2026-6-19 マネジメント

マネジメント(経営管理)の建て直し事例 2/2

引き続き、中堅企業におけるマネジメント(経営管理)の建て直し事例をご紹介します。今回も自社のマネジメントを見直す際のヒントになれば幸いです。なお、実際の企業事例をベースにしていますが、そのままの内容ではなく、一部抽象化・改変したうえでお伝えします。「戦略」「経営管理」「業務改革」に関わるテーマから2つの事例を取り上げます。(前回の続きのため④からになります)

④在庫の適正化(製造業)

背景
売上の増加以上に在庫が増加し、在庫回転率が悪化している企業の事例です。計画ベースの発注品については安全在庫の見直しを進めていたものの、在庫全体は増加傾向が続いていました。都度ベースの発注品が影響していると考えられましたが、品目ごとに発注量や発注頻度が異なるため、原因を特定できていませんでした。また、生産管理システム上で安全在庫の設定は行っていたものの、そのロジックが適切なのか/時代遅れになっていないか、は不明確な状況でした。中期経営計画では資産効率向上を掲げていたこともあり、在庫削減が重要な経営課題となっていました。

建て直し策
まずは全品目ではなく、在庫金額が大きい、回転率が悪い、及び需要のバラつきが小さい品目を中心に分析対象を絞り込みました。そのうえで、需要特性に応じた予測方法を整理し、品目ごとに適した発注の考え方を検討しました。少額品目については在庫の流動曲線を用いて推移を分析し、簡易な発注方式へ見直しを行いました。並行して、生産管理システムの計算ロジックを調査しました。設計書が残っていなかったため、関係者へのヒアリングを通じてロジックを整理しています。検討の結果、システム改修は行わず、影響の大きい一部品目についてのみ個別モデルを作成し、運用に反映することとしました。高度なモデルの導入も検討しましたが、精度を追求しすぎることで現状に過適応してしまうため採用を見送っています。最後に改善効果を試算し、在庫低減金額や在庫回転率の改善見込みを確認したうえで施策の実行に移りました。

⑤業務改革(製造業)

背景
従業員の高齢化が進み、将来的な自然退職によって業務運営に支障が出ることを懸念していた企業の事例です。今後も事業を継続していくためには、現在より少ない人数でも業務を回せる体制づくり=圧倒的な効率化が必要でした。社内で効率化の検討は進めていましたが、活動を加速させるために管理間接部門(財務、総務、経理、人事など)を対象とした業務改革に着手しました。また、効率化だけでなく、現状どのような業務があり、どこに工数がかかっているのかを明らかにしたいという狙いもありました。

建て直し策
まずは対象部門の業務を網羅的に棚卸ししました。業務一覧を作成したうえで、担当者ごとに業務時間を整理(日々の業務がイメージできるまで分解)し、工数の実態を可視化しています。その結果をもとに、工数の大きい業務に対象を絞って業務フローを作成し、改善余地を検討しました。改善策としては、業務の廃止・簡素化・標準化・デジタル化を中心に検討しています。デジタル化については、RPAやOCR、AIなどの活用可能性も含めて評価しました。その後、施策ごとの効果を算出し、優先順位を整理したうえで実行フェーズへ移行しました。システム開発や標準フォーマットの整備などを実行フェーズで実施し、効果を刈り取っていきました。

最後に

今回ご紹介した事例はテーマこそ異なりますが、どちらもまず現状を正しく把握することから始まっています。そして、改善活動では新しい仕組みやツールに目が向きがちですが、実際には業績改善へのインパクトを考慮することが重要になります。そのインパクトの大きさをベースに、改善のメスを入れていきます。自社のマネジメントを見直す際の参考になれば幸いです。

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