KPIをきちんと捉えてみる
KPIとは何か、とビジネスパーソンに問うと、数値で管理する、売上や販売数量のこと、と返ってきます。これは一見その通りに見えるのですが間違いです。そもそもKPIとはKey performance indicatorの略です。この略からすると、上述の数値で管理する、の意味合いだけだとindicator(数値/指標)をマネジメントする、になります。key performanceのところが抜けています。
key=鍵となる、肝要な、重要な
performance=(事業の)成績、実績
そのため、KPIをきちんと突き詰めて定義してみると、
「鍵となる事業実績を示す指標」
となります。目標として使う場合もあれば、メーターとして現状把握に使う場合もあります。
鍵となる、はなんでも羅列することではなく、絞り込まれた扇の要のようなものであることがわかります。performanceはやや難しいですが、最終的な結果というよりも、プロセスの実績という意味合いが強いです。ですので売上などの最終結果かつ最後に判明するものではなく、来店客数などの売上に至る途中のプロセスの実績かつ売上よりも先行して判明するもの、と理解できます。
ここまで分解してみると、KPIは単に数値を並べるものと思っていたものが、実は違うようだ、というのが見えてきます。KGIという言葉もあります。これは、G=Goalなので、こちらは最終結果である売上などが該当します。KPIとの比較で考えてみると、親がKGIで、子がKPIとなります。大きな意味合いで指すときにKGIとKPIをひっくるめてKPIと呼称するときもあります。
今回は、KPIをきちんと捉えてみる、がテーマでした。日々の業務で忙しいと、KPIは単なる数値管理にしかならなくなってしまいます。