KPIの設計

今回はKPI(Key Performance Indicator/重要業績評価指標)を扱います。

もう既に世の中にKPI関連などのノウハウや考え方は多くあると思いますので、別の観点の話を。

KPIに対する私の考え方は、

結果に対して決定的な可変かつ計測できる要素は何か、を突き詰める

です。

KPIはとにかく種類が多くなり、かつ数値を計測することが目的となりがちです。そのため、決定的で本質的な要素に絞り、KPI数を減らします。数を減らすことが重要です。そうすることで管理者の管理や計測の負担を減らすとともに、実行者のKPIの活動の焦点を絞る=リソースを集中し成果を上げやすくします。

可変という要素も重要です。これは、KPIの責任を負う層の方が自らの権限で変化させることができる、という意味です。例えば、現場の営業マンが、本社の広告費用のKPI責任を負わされても何もできません。

簡単に書いていますが、この「決定的で本質的な要素に絞る」、というところがビジネス活動を見抜く感覚を備えていないと難しいところでもあります。企業によっても本質的なところが異なるので、他社の真似をしても意味がない点も注意点としてあります。

以下練られて作成されているな、と思うKPIを少し紹介します。

〇1人で提供できるサービスの数(フロント、客室、レストランサービス、調理) 星のやホテル
〇問い合わせが1回で済んだ顧客の数 アマゾン
〇リコール率(再来院した患者の人数÷検診で再来院を促した数) 歯医者
〇資金借入までのリードタイム(家や車を購入する際のローン申請プロセスの長さ) 銀行