マネジメントはGetting things done through othersである

マネジメントとは一体何か。色々と定義がありますが、私が気に入っているのは次の一言。

複数の人が協力して、意志を疎通させつつ多様な課題を同時に遂行する必要が出てきたとき、組織はマネジメントを必要とします。複数の人、というのは2人以上です。100,1000人が集まればマネジメントが発生すると思われがちですが、自らと他者の存在があればそれはもうマネジメントが必要になってきます。人数によってマネジメントの強弱は異なりますが。

そしてマネジメントの目的は、組織の成果を達成することにあります。自らの我がままを押し通して個人プレイを行って個人だけの目標を達成することはマネジメントではありません。マネジメントの目的を達成するための役割は大きく2つあります。

(1)個別の足し算より大きな全体の成果を生む
部分の和よりも大きい全体を生み出す、言い換えると投入した資源の総和よりも大きなものを生み出す組織を創造する、が役割です。個人毎の人の資質、強み/専門知識を引き出して調和/統合させると共に、弱みをなるべく打ち消すようにする。ただ管理するのではなくオーケストラでハーモニーを奏でるイメージです。

(2)短期と中長期の目線を持つ
目先の成果、例えば売上を追いかけたり、今期の営業利益を確保することはマネジメントとして必要です。しかし、それら目先の成果を優先するがあまりに中長期の戦略を放棄することは避けねばなりません。例えば中長期の目標としてXX業界を攻略するというのがあるにも関わらず、短期的な売上が伸びるからといって拡散的に多くの業界を攻めていては本末転倒です。これはマネージャーだけが持つ視点ではなく組織のメンバーに伝達して浸透させる必要があります。

マネジメントの定義、目的、役割の全体像を捉えてみました。
目的や2つの大きな役割を改めて見直しても、Getting things done through others.は端的にマネジメントを言い表していると感じます。